屋外広告とは?種類・費用相場・メリット・法律まで解説

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公開日:2026/03/12

更新日:2026/04/02

屋外広告とは、街中や交通機関などの屋外空間に設置される広告媒体の総称で、看板やビルボード、駅広告などが代表例です。店舗集客やブランド認知に効果的な一方、「どんな種類があるのか」「費用はどれくらいか」「法律の制限はあるのか」と疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。屋外広告の基本から種類・費用相場・メリット、押さえておきたい法律まで、実務に役立つポイントをわかりやすく整理します。

屋外広告とは?まず知っておきたい定義と対象範囲

屋外広告とは、屋外空間で公衆に向けて表示される広告媒体の総称です。街中の看板やビルの大型広告、屋外ビジョンなどが代表例で、店舗誘導やブランド認知を目的に幅広く活用されています。実務では「屋外広告」と「OOH広告」が混同されることも多いため、まずは法律上の定義と一般的な広告概念を整理しておくと理解しやすくなります。

屋外広告とは何か|法律上の定義

屋外広告は屋外広告物法で定義される広告物を指します。法律では、屋外広告物を「常時又は一定の期間継続して屋外で公衆に表示されるものであって、看板等の工作物に掲出・表示されたもの」と定義しています。

具体的には、次の4つの要件を満たすものが該当します。

  • 屋外に表示されること
  • 不特定多数の公衆に向けて表示されること
  • 一定期間継続して掲出されること
  • 看板・工作物などに掲出または表示されること

たとえば、ビル壁面の広告看板や道路沿いの野立て看板などは、この要件を満たす典型的な屋外広告です。この法律は「良好な景観の形成・風致の維持」と「公衆に対する危害の防止」を目的としており、屋外広告の設置や表示には一定の規制が設けられています。

どこまでが屋外広告?対象になるもの・ならないもの

屋外広告の対象は幅広く、街中で見かける多くの広告媒体が含まれます。

対象になる例

  • 看板
  • 広告塔
  • 屋外ビジョン
  • デジタルサイネージ
  • アドトラック

たとえば、道路沿いのロードサイン(野立て看板)や駅前の大型ビジョンは、屋外で不特定多数に向けて継続表示されるため屋外広告に該当します。

対象外の例

  • 建物内部の広告
  • 店舗のショーウィンドウ内側のポスター

つまり「屋外から見える」だけではなく、屋外で公衆に表示される広告かどうかが判断基準になります。

OOH(Out Of Home)広告との違い

屋外広告とよく似た言葉に「OOH広告(Out Of Home)」があります。OOHとは、自宅以外の場所で接触する広告全般を指すマーケティング用語です。具体的には屋外看板・屋外ビジョン・駅広告・電車やバス広告などが含まれます。つまり、屋外広告はOOHの一部と考えると理解しやすいでしょう。

さらに最近では、デジタルディスプレイを使った広告としてDOOH(Digital Out Of Home)も広がっています。都市部の大型ビジョンやデジタルサイネージなどが代表例で、動画広告や時間帯ごとの配信が可能な新しい屋外広告として市場が拡大しています。

屋外広告の種類|代表的な媒体と特徴

屋外広告にはさまざまな種類があり、媒体によって役割や効果が大きく異なります。大きく分けると、看板型・デジタル型・移動型の3つに分類できます。それぞれの特徴を理解しておくと、目的に合った媒体を選びやすくなります。

看板型の屋外広告(壁面・屋上・野立て・電柱広告)

最も一般的なのが、いわゆる看板型の屋外広告です。長期間掲出されることが多く、地域への認知向上に強い媒体です。主な種類は次のとおりです。

  • 壁面看板:ビルや店舗の外壁に設置
  • 屋上看板:建物の屋上に設置する大型看板
  • 野立て看板(ロードサイン):道路沿いの独立した看板
  • 電柱広告:電柱に設置する小型広告

たとえば、幹線道路沿いのロードサインはドライバーへの訴求に強く、電柱広告は住宅街の導線案内に使われることが多い媒体です。長期掲出が前提になるため、地域密着型の広告として活用されるケースが多いのが特徴です。

デジタル型屋外広告(屋外ビジョン・デジタルサイネージ)

近年急速に増えているのがデジタル型屋外広告です。代表的な媒体は屋外ビジョンとデジタルサイネージで、動画広告を流せるため静止看板よりも強いインパクトを出せます。

たとえば、渋谷や新宿の大型ビジョンでは、15秒動画を1週間単位で放映する広告枠などが販売されています。デジタルサイネージ広告市場は世界的に拡大しており、2030年には大きな成長が見込まれています。短期キャンペーンや新商品プロモーションなど、柔軟な広告運用が可能なのが特徴です。

交通広告・移動型屋外広告

屋外広告の中には、移動する媒体もあります。代表的なものはバス広告・タクシー広告・アドトラックです。バスの車体広告は地域内を走行するため、特定エリアで繰り返し接触できる媒体です。アドトラックはイベントやキャンペーン時に使われることが多く、繁華街などで強い注目を集めることができます。

屋外広告ならではの3つのメリット

屋外広告は古くから使われている広告媒体ですが、今でも多くの企業が活用しています。その理由は、Web広告とは異なる独自の強みがあるためです。ここでは、屋外広告の代表的なメリットを3つ紹介します。

地域ターゲティングによる認知向上

屋外広告の最大の強みは、特定エリアに強く訴求できることです。店舗の近くに看板を設置する、幹線道路沿いにロードサインを出すといった方法により、来店の可能性が高い人に繰り返し広告を見てもらえます。特に飲食店やクリニック、学習塾などの地域密着型ビジネスでは、屋外広告が来店誘導の重要な手段になります。

スキップされない広告接触

屋外広告は広告ブロックされない媒体です。Web広告の場合、広告ブロッカーやスキップボタン、スクロール回避によってユーザーに見られないケースも多くあります。一方、屋外広告は街中に設置されるため、通行者の視界に自然に入ります。この「回避されにくさ」が、屋外広告の大きな価値と言えます。

ブランドの信頼感・存在感を高める

駅前の大型ビジョン広告やビル屋上の看板は、ブランドの存在感を強く印象づけます。大型看板や屋外ビジョンは企業の信頼感を高める効果もあり、ブランド認知と信頼性の向上を目的に多くの企業が都市部の大型広告を活用しています。

屋外広告で注意すべきデメリット

屋外広告には多くのメリットがありますが、すべての企業にとって万能な広告というわけではありません。導入前に理解しておきたいデメリットもいくつかあります。

効果測定が難しい

屋外広告の課題としてよく挙げられるのが、効果測定の難しさです。「看板を見て来店した」「ビジョン広告を見て商品を知った」といった行動を正確に計測するのは簡単ではありません。そのため、Web広告のようなクリック数やCV数と比べると、直接的な成果を把握しにくい媒体と言えます。

設置費用・制作費がかかる

屋外広告は初期費用が比較的高い広告です。主なコストは看板制作費(看板本体の製造・加工費用)、施工費(設置・取り付け工事費用)、媒体費(広告スペースの使用料)の3つで構成されます。さらに、多くの媒体は長期契約が前提となることが多いため、短期間だけ試すことが難しいケースもあります。

立地・通行量に左右される

屋外広告の効果は設置場所に大きく左右されます。人通りが少ない場所や視認性の低い位置では、広告効果が大きく下がります。そのため、屋外広告では立地選びが非常に重要になります。

屋外広告の費用相場|看板・デジタル広告はいくらかかる?

屋外広告の費用は、主に媒体費・制作費・申請費の3つで構成されます。媒体の種類や設置場所によって金額は大きく変わりますが、相場を把握しておくと予算計画が立てやすくなります。

屋外広告の費用目安(媒体別)

媒体費用目安単位
壁面看板広告5万〜50万円程月額
屋上看板広告20万〜60万円程月額
野立て看板広告2万〜20万円程月額
屋外ビルボード100万円以上1週間あたり
大型ビジョン(渋谷スクランブル周辺)1,000万〜2,000万円近い1週間あたり
ロードサイン(道路沿い自立看板)20万〜100万円程度年間
電柱広告3,000円〜6,000円程度月額

※上記はあくまで目安であり、サイズ・地域・仕様によって大きく変動します。

たとえば、電柱広告は2万〜5万円程度の比較的低コストな媒体です。一方、都市部の屋外ビルボードや大型ビジョンは、1週間で100万円~1,000万円以上になることもあります。

制作費・媒体費・申請費の3つのコスト

屋外広告の見積もりは、次の3つの費用で構成されます。

  • 制作費:看板本体の製造・デザイン費用。サイズや素材によって変動します。
  • 媒体費:広告スペースの使用料。場所や通行量で価格が大きく変わります。
  • 申請費:自治体への許可申請手数料や代行費用です。

実際の見積もりでは、これらをトータルコストで比較することが重要です。媒体によって料金体系が異なるため、複数の媒体会社や広告代理店から見積もりを取るのがおすすめです。媒体選定から申請代行まで一括で対応できるベストクルーズのような総合広告代理店に相談するのも、効率的な方法の一つです。

屋外広告を設置する上で知っておきたい法律・条例と許可申請

屋外広告は自由に設置できるわけではありません。景観や安全を守るために、法律と自治体条例による規制があります。設置前には必ず確認しておきたいポイントです。

屋外広告物法の基本ルール

屋外広告物法は、良好な景観の形成・風致の維持と公衆に対する危害の防止を目的とした法律です。この法律では、著しく破損した広告や倒壊の危険がある広告などは禁止広告物として規制されています。また、信号機や道路標識の視認性を妨げる広告も禁止されています。

自治体条例による規制

具体的なルールは、各自治体の条例で定められています。代表的な規制内容としては、広告掲出禁止区域の設定、看板サイズの制限、色彩規制、高さ制限などがあります。歴史的景観地区や住宅地では、屋上看板の設置が禁止されている地域もあります。

屋外広告の許可申請が必要なケース

一定サイズ以上の広告を設置する場合は、自治体への許可申請が必要になります。一般的な申請内容は、設置位置図・看板デザイン図・構造図などです。申請窓口は自治体の都市計画課や景観担当部署が多く、無許可で設置した場合は撤去命令や罰則の対象になる可能性があるため注意が必要です。

屋外広告の効果測定|来店・認知をどう計測する?

屋外広告は「効果が見えにくい」と言われることがありますが、実務ではさまざまな方法で効果測定が行われています。目的に応じて複数の方法を組み合わせることで、広告の認知や来店への影響をより具体的に把握できます。

従来の効果測定方法

従来は、推定通行量やアンケート調査を使った効果測定が一般的でした。広告を掲出したエリアの通行人数から広告に接触した可能性のある人数(推定リーチ)を算出する方法や、「広告を見たことがあるか」「ブランドを知っているか」といった認知率をアンケートで調べる手法が広く使われてきました。

これらはシンプルで導入しやすく、現在でも多くの屋外広告で基本的な効果測定として利用されています。

AI・位置情報を活用した最新の測定方法

従来の調査方法に加え、最近ではAIや位置情報データを活用した新しい測定手法も広がっています。AIカメラを使って広告の前を通った人の人数や視認人数を計測する方法や、スマートフォンのGPSデータを利用して広告掲出エリアを通過した人の来店行動を分析する「来店計測」も活用されています。

また、ブランドリフト調査では広告に接触した人と接触していない人を比較し、認知度や購入意向の変化を測定することも可能です。

このように、屋外広告の効果測定は年々進化しており、従来よりも定量的に広告効果を分析できるようになっています。

屋外広告の出稿方法|掲出までの流れ

屋外広告の出稿は、基本的に次の流れで進みます。初めての場合でも、この手順を押さえておくとスムーズに進められます。

目的設定から媒体選定・許可申請・施工まで5つのステップ

  1. 目的設定:集客・認知・採用など広告の目的を明確にする
  2. 媒体選定:ターゲット・エリア・予算をもとに候補媒体を絞る
  3. 見積依頼:媒体会社や広告代理店に見積もりを依頼する
  4. 許可申請:自治体の窓口へ必要書類を提出する(代行も可)
  5. 制作・施工:デザイン制作・看板製造・設置工事を行い掲出開始

店舗集客が目的なら、店舗周辺のロードサインや電柱広告が候補になります。まずは目的・エリア・予算を整理することが重要です。

出稿までにかかるリードタイム目安

出稿までにかかる時間は、媒体・規模・申請状況により変動しますが、屋外看板(壁面・屋上・野立て・電柱)でおおよそ数週間〜2カ月前後、屋外ビジョンなどデジタルOOHで1〜3週間程度が目安とされます。

ただし、実際には許可申請や審査、施工条件によって大きく前後するため、必ず各媒体や自治体に個別確認が必要です。特に看板広告は制作・施工・許可申請が必要になるため、余裕をもってスケジュールを組むのがおすすめです。

FAQ|屋外広告に関するよくある質問

ここでは、屋外広告に関するよくある質問にお答えします。

Q1. 屋外広告とは何ですか?

屋外広告とは、屋外空間で公衆に向けて表示される広告媒体の総称です。看板や屋外ビジョン、電柱広告などが代表例で、街中や道路沿いで多くの人に認知を広げる目的で利用されます。

Q2. 屋外広告にはどんな種類がありますか?

主な種類は、壁面看板・屋上看板・野立て看板・電柱広告などの看板型と、屋外ビジョンやデジタルサイネージなどのデジタル型があります。バス広告やアドトラックなどの移動型広告も屋外広告の一種です。

Q3. 屋外広告の費用はどのくらいかかりますか?

媒体や設置場所によって異なりますが、看板型の屋外広告の費用目安は5万〜50万円程度のケースが多いです。電柱広告は年間3万〜8万円ほど、都市部の大型屋外ビジョンは1週間で数百万円以上になることもあります。

Q4. 屋外広告を出すには許可が必要ですか?

多くの場合、自治体への許可申請が必要です。屋外広告は屋外広告物法と自治体条例の対象となるため、一定サイズ以上の看板などを設置する際は都市計画課などへ申請を行う必要があります。

Q5. 屋外広告の効果はどうやって測定しますか?

従来は掲出エリアの通行量データや来店アンケートをもとに効果測定するのが一般的でした。最近では、AIカメラによる視認人数の計測や、スマートフォンのGPSデータを活用した来店分析など、データを使った効果測定も広がっています。

Q6. 屋外広告の契約期間はどれくらいですか?

看板広告は年間契約など長期掲出が多いのが一般的です。一方、屋外ビジョンやデジタルサイネージは1週間〜1ヶ月単位など短期契約が可能な媒体もあります。

まとめ

屋外広告は、地域での認知拡大や店舗誘導に強い広告媒体です。今回のポイントを整理すると次のとおりです。

  • 屋外広告は屋外広告物法で定義される広告媒体
  • 看板型・デジタル型・移動型など多様な種類がある
  • 費用は媒体費・制作費・申請費の3つで構成される
  • 地域ターゲティングやブランド認知に強い
  • 設置には法律や自治体条例の確認が必要

屋外広告を検討する際は、まず「目的」「エリア」「予算」を整理したうえで媒体を選ぶことが重要です。

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執筆者

ソトノマ

SOTONOMAの編集チームです。
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